2020.11.5.更新
駐妻生活中、一発奮起して社労士資格に挑戦、2018年8月24日の試験で無事合格しました。
なぜ一発合格できたのか?それは…時間がたくさんあった(ひまだった)から。
・・・それじゃ再現性、ないじゃない
ですね・・・振り返ってまとめてみる!
結果論も含めてにはなりますが、「何をしたか?」「やってよかったこと」「これはだめだった、または、ムダな時間だったこと」など、記憶がはっきりしているうちに、まとめていきたいと思います。
今回の記事では、全体像が見渡せるよう、ざっくりとした概要をお伝えします。
※追記:思いのほか長くなったので、前編と後編で分けました
後編はこちら ↓
社労士関連の記事が膨大になってきたので、
記事リンク集はこちらからどうぞ。 ↓
▼振り返って、社労士試験ってどうだった?
▽ほぼゼロからでも一発合格できる
私はかつて企業で人事をしていましたが、給与の計算・給付手続き、社会保険料の計算・納付は全てアウトソースされており、自分で行う機会はほぼありませんでした(計算するとしたら手当くらい)。
担当職務は、社内制度に基づく組織設計や異動検討、評価昇格制度の運用、キャリア採用・派遣社員の契約、若手社員の人材育成、36協定に基づく労務管理と労災対応、休職が続いている社員の復職支援。
社会保険に関する専門的な知識は、恥ずかしながら、ほとんど持ち合わせていなかったんです。
経理担当の方とのやりとりの中で、担当部署の人件費を概算したりするくらい。
いざ勉強を始めたら、法律知識はもちろん実務面でも、知らなかったことばかりでした。
私のケースから言えることは、ほぼ知識ゼロ(=一般的に知られているようなことしか知らない状態)でも、一度の受験で合格できる可能性があるということです。
※社会保険労務士試験を受験するためには、受験資格が必要です。
受験を検討される際には、事前に社労士試験HP(リンク先:受験資格・事前確認|社会保険労務士試験オフィシャルサイト)をご確認下さい)
▽勉強すると人生観が変わる
社労士試験の範囲は、労働基準法、年金、健保、国保、介護、雇用など、会社に雇用されている/されていないにかかわらず、人生で必要なことばかり。
社労士をはじめとした士業の仕事は、近い将来AIに多くの仕事を奪われるといった議論もありますが、世の中の多くの仕事も状況は同じでしょう。
身につけた知識は、財産となります。どう活かすかは、自分次第。
社会保険を体系的に学んだことで、私は自分の人生の見え方が少し変わりましたし、身近なひとにもアドバイスすることが出来るようになりました。
今後、この資格を使ってどのようにキャリアを積んでいくかは思案中ですが、少なくとも可能性は広がったと感じています。
その点でも、覚悟を決めて勉強した甲斐がありました。
▼勉強を始める前にやったこと
▽戦略が命。まずは敵を知ろう
社労士試験の特徴は大きく分けて3つあります。
- 試験科目が多く、それぞれに足切りがある
- 時間との闘いである
- 試験科目の配点ウェイトは、全てが均等というわけではない
1.試験科目が多く、それぞれに足切りがある
苦手科目を作らないスタンスが必要です。
2.時間との闘いである
知識はどんどん抜けてしまうので、時間が最大の敵。ピークの状態を試験当日に持ってくる長期的なスケジューリングが肝心。
3.試験科目の配点ウェイトは、全てが均等というわけではない
例えば、表のように、労基法と安衛法は、試験では2つの法律を合わせて1項目の扱い。それに対して、厚生年金保険法と国民年金法は、同じ年金の法律だけど、それぞれ別立ての項目です。
配点ウェイトから、どの科目に重きを置いて攻略すべきかが見えてきますね。
社労士試験は年金が合否を分けるといわれるのはこのためです。
(上記の表は2018年度試験時点の試験範囲・点数配分です)
▽敵を倒すためのサポーター選び(講座・教材の選定)
私が利用したのは以下の6つです。
※②⑥は市販本、それ以外は資格学校にて申込み
メイン①:TAC 社労士講座のWeb・音声DL講座
初学者だったため、分かりやすさに定評があるTACか大原のどちらかにしようと思いました。講義映像など比較してTACに決めました。
結果的にはとてもよかった、と思っています。
◇コース:
初学者を対象とした総合本科生Basicを選択。
◇受講手段:
コースを選択後、通学が通信かを選択します。海外にいたので通学の選択肢はなく、Web・音声講座を選びました。
で、この音声講座がよかった!私はWEB動画より、音声をメインで利用しました。
スマホに音声データをダウンロードして聴くのですが、動画と違って、海外の不安定なネット回線でもダウンロードが遅かったり、再生中に固まってしまうことがない。
一度ダウンロードしてしまえばオフライン環境で場所を選ばず聞けるし、早送りも出来るので助かりました。
◇講義の内容:
岡根先生の講義は、クセがなくて、時々洒落も利いていて、私はとても好きでした。
「試験に受かるための語呂合わせじゃなく、質のいい勉強をしよう」というスタンスにも共感しました。
小手先のテクニックではなく、法律ができた背景やその目的について時間を割いて説明してくださるので、自分のなかでストーリーを持ったうえで深く理解できました。
その分、講義の最後のほうは時間がおしてしまい、走るように進むことも多かったですが、そこは枝葉の部分なので大きな問題ではありませんでした。
◇教材に含まれているもの:
TAC基本テキスト(オリジナル)、トレーニング(基本テキスト準拠のオリジナル問題集)、ミニテスト、暗記カード、過去問題集(5年分)、法改正テキスト(テキスト+問題集)、実力テスト・総合答練、全国模試×2回 等
総合本科生Basicの教材やカリキュラムはこちらからご覧になれます。
メイン②:TAC出版 過去10年本試験問題集
過去問題集は上記の通り①の教材に含まれているのですが、直近「5年分」だけなんです。
数は多くこなしたほうがいいと考えたのと、自分がもし試験問題を作るなら直近5年ではなく、その少し前の問題(6年~10年前)を参考にするだろうなと思ったので、①に含まれる過去問は1度も使わず、初めからTAC出版の過去問10年分をやりこみました。
①と同じTAC監修のため、章立ても同じで併用しやすかったです。
解説も丁寧で分かりやすかった。やればやるほど、力がつきました。
2021年最新版を楽天で購入される場合は、こちらからどうぞ。
楽天ROOMにまとめています。
2021年最新版をアマゾンで購入される場合のリンクはこちらです。
全部で4冊のシリーズです。
合格するための過去10年本試験問題集 (1) 労働基準法・労働安全衛生法・労災保険法 2021年度 (よくわかる社労士シリーズ)
合格するための過去10年本試験問題集 (2) 雇用保険法・労働保険料徴収法・労務管理その他の労働に関する一般常識 2021年度 (よくわかる社労士シリーズ)
合格するための過去10年本試験問題集 (3) 健康保険法・社会保険に関する一般常識 2021年度 (よくわかる社労士シリーズ)
合格するための過去10年本試験問題集 (4) 国民年金法・厚生年金保険法 2021年度 (よくわかる社労士シリーズ)
メイン③:クレアール 安衛法3点GETセミナー
安衛法が苦手で、苦手で…。
機械や有害物への興味があまり湧いてこず、テキストを読むだけで眠くなっていました(反面、安全衛生委員会や健康診断のところは好きだった)。
配点ウェイトが他法令に比して低いとはいえ、苦手なままにしておくのは不安だったので、直前対策としてクレアール の安衛法に特化した単発講座を活用しました。
結果として 、このセミナー本当に良かったです。申し込んで正解でした。当日の試験にもこの本で確認した項目がピンポイントで出題されました(選択の「防塵マスク」)。
3000円でテキストと講義動画が付いてます。
このテキストが、秀逸…!
理系の斎藤先生ならではの、ポイントをおさえた無駄のない記述。
安衛法のテキストは、2回転目からは、TACの基本テキストは使わず、こちらに完全に切り替えました。
講義動画は1度しか視聴しませんでしたが、テキストだけでも3000円は安いと思える価値がありました。
安衛法で不安がよぎったら、こんな講座もあるというのを頭の片隅にぜひ。
↓ ざっとレビューも書きましたので、ご活用下さい。
メイン④:クレアール ヤマ当て模試
こちらの模試、無料なんです。
それでいて、丁寧でポイントをよくおさえた解説。
直前対策は、①に付属するTAC模試とこのクレアール模試の2本立てで行いました。
(本当は大原模試も受けたかったけど、直前まで仕上がっておらず、3つも模試を受ける時間の余裕がなかった)
良質な問題ばかりで、とても力がつきました。
試験問題や解答をインターネットでダウンロードできるのも、海外住まいとしてはありがたかった‥。
この模試、2018年度は5月頃に受付を開始していました。
こちらから無料で資料請求できます。模試の申込開始も知らせてくれるので便利。
メイン⑤:大原 社労士24+で10点アップ
こちらも無料の動画コンテンツです。
直前期に毎日見ていました。
「社労士24」という大原のパワーポイント動画を活用した画期的な講座があるのですが、そのコンテンツの一部を直前対策用の10本の動画に再編成したシリーズ。
メールアドレスを登録するだけで動画にアクセスするためのURLを送ってくれます。
この動画、テンポもいいし、図示化された説明が本当に分かりやすく、頭の整理になりました。金沢先生のはきはきと高めの声も、記憶に残りやすかったです。
私は無料コンテンツでお世話になりましたが、もし2018年が不合格で再度受験することとなったときは、絶対に本編の「社労士24」を受講するつもりでした。
それくらいに気に入った講座です。
お試しコンテンツ、こちらから視聴できます。
サブ⑥:日本法令 横断・縦断超整理本
クレアール の北村先生の横断整理本。社労士受験界(?)では有名な本です。
横断整理は自分で京大カードに書きこんで行っていましたが、慣れないうちは、自分のなかで全体像が出来上がっていないこともあって、どう整理していったらいいか分かりませんでした。
その時にこの本を読んで、まとめかたの要領を掴むことが出来ました。
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▽試験日当日から逆算してスケジューリング
試験当日の理想の仕上がり(※)を想像して、そこから逆算して月次のおおまかな到達目標を組みました。(※‥大体が頭に入っていて、最後に「これだけは」という項目を紙切れ何枚かで確認している状態が私のイメージでした)
ただ、勉強を始めてみないことには全体像も見えてこないので、当初立てた到達目標は、走りながら組み変わっていくことも多かったです。
週・日ごとの細かなスケジュールについては初めから作り込まず、月内で調整するようにしました。(勉強しない日を作らない、というルールだけは持つようにしていました)
実際の試験日当日の仕上がりは理想×7割くらいでした。
心の余裕はなく、自作のまとめカードを祈るように読み込むだけで精一杯でしたね…。ただ、その状態を客観的にみられる自分もいて、あらかじめ仕上がりの理想を持っておくことは、当日の心を落ち着かせてくれる作用があったように感じます。
▼まとめ
▽前編のおさらい
・社労士試験はゼロからでも一発合格できる
・敵を知ることから始めよう(時間との闘い、重視すべき科目)
・教材は自分にあったものを
・試験日当日の理想形から逆算して計画をたてる
▽後編の予告
以下の内容については後編でご紹介します。
▼勉強する上で、私が重視したこと
▼直前期、試験前日、試験当日やったこと
社労士関連の記事が膨大になってきたので、
記事リンク集はこちらからどうぞ。 ↓
今回の記事はいかがでしたか?
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